旅のメニュー(その2)
−HONG KONG DREAM−


BOAC (British Overseas Airways Corporation) - 英国海外航空 / 1960年代後半
   左は、懐かしいBOAC(英国海外航空)のメニュー。香港・東京間は、南回り路線全盛期は世界の主要各社が乗り入れる華やかな区間でしたが、北極回りやシベリア横断が中心になってからは、アジアの一地域路線になってしまいました。
 メニューが英語・中国語・日本語表記なのは、この区間の多様性を象徴しています。


 当時のメニューは厚紙の一枚もので、裏面は世界各地の名所の写真があしらわれていました。左のものには、エジプトの遺跡の写真が掲載されています。
 上は出版社発行の、着陸直前のBOAC・ボーイング707型機のポストカード。(登録記号"G-APFE")
 この機体は、1966年(昭41)3月5日に東京から香港へ向かう途中、富士山上空で乱気流のため、空中分解するという運命を辿った。塗装から判断すると、まさに遭難間近な時期に撮影されたもののようである。
 
 
Cathay Pacific Airways - キャセイ・パシフィック航空 / 1966年(昭41)
   香港といえばキャセイ航空。左は、1966年(昭41)5月5日の日付の入った、同社のメニューです。台北から香港への飛行中に出された昼食のものです。

 東洋各地の名所のイラストの中央に、当時の同社の主力機であったコンベア880型ジェット機が描かれた、独特の表紙が目を惹きます。
 
 

↑ (メニューの扉より)
 
      
 メニューの扉には、アメリカの団体客名と、便名・日付が書かれています。
 当時の時刻表で57便は、東京発大阪・台北経由香港行きのようです。

 「福」という字をデザインしたマークや、お茶がジャスミン茶とセイロンティーの選択なのが、いかにも中国文化圏の会社らしさを感じさせます。
MENU

 食前酒:海老のカクテル
 神戸牛ステーキ
 ジャガイモ、アスパラガス、トマト
  又は...
 鶏肉のマレンゴ風
  グリーンピース、焼きトマト添え
 クリーム・カラメル
 
 茶(ジャスミン/セイロン) コーヒー
 

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